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特別なケアが必要な赤ちゃんへの授乳

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赤ちゃんに特別なケアが必要な場合、赤ちゃんがお母さまの乳首をくわえることはできないかもしれませんが、母乳をあげる方法は他にもたくさんあります

Medela advice breastfeeding special needs baby

赤ちゃんが哺乳困難である理由

口唇裂、口蓋裂

口唇裂のある赤ちゃんは授乳中におっぱいをふさぐことができないかもしれませんが、ラクテーション・コンサルタントまたは母乳育児の専門家が役立つテクニックを教えてくれます。口蓋裂のある赤ちゃんは、直接授乳に必要な吸引圧を作ることができない場合がよくあります7

早産

早産の場合、赤ちゃんには効率的な哺乳に必要な筋力と筋肉の協調性がまだない可能性があります。早産児への授乳に関する記事をご覧ください。

ダウン症、その他の染色体疾患

ダウン症の赤ちゃんは、効率的におっぱいから飲むのに必要な筋緊張や口と舌の筋肉の協調性が不足している可能性があります8 。エドワーズ症候群やパトウ症候群などのその他の染色体疾患も複雑な授乳問題を引き起こす傾向があります。

神経障害 

神経障害(脳、脊髄、または神経の疾患)は筋緊張低下症(筋肉の緊張を低下させる医学上の呼称)をよく引き起こします。脳性麻痺9、水頭症、新生児仮死、二分脊椎症、新生児卒中、脳形成異常、低酸素性虚血性脳症はすべて哺乳困難の原因となる可能性があります。

ピエールロバン症候群

下あごが非常に小さくなり、口蓋裂や舌が口の奥に丸まることが多く、これにより直接授乳はほぼ不可能になります10

口腔手術

赤ちゃんが口、舌、またはあごの手術を受けた場合、赤ちゃんにとってしばらくの間、直接哺乳には痛みまたは不快感が伴うかもしれません。

特別なケアが必要な赤ちゃんのためのさく乳

最初のステップは、赤ちゃんがどのように飲むことができるかに関わらず、赤ちゃんにとって十分な量を出すことができるように母乳の供給を開始することです。赤ちゃんに直接授乳できない場合、頻繁にさく乳してできるだけたくさんの母乳を集めることが大切です。早い段階で母乳の供給を開始・確立することで、現在も今後も、赤ちゃんにあげるのに十分な量の母乳が確実に出るようにします。

母乳供給をうまく確立できる最高の機会を与えてくれるため、24時間あたり約8回の両胸同時さく乳が推奨されています11 。ラクテーション・コンサルタントまたは母乳育児の専門家にサポートとアドバイスを求めてください。 

「最初の数か月間は、さく乳中心の生活でした。夜は3時間おきにアラームをセットし、起きてさく乳していました」と、ニュージーランドの2児の母、Catherineは思い出して言います。「口蓋裂のため、Michaelは吸いつくことができず、特別なチューブボトルを使用していました。息子が飲んでいる間は常に注意して見続けなければなりませんでした。なぜなら、よそ見をしていたら息子は窒息していたかもしれませんし、息子の鼻から母乳が出てくるのに気づかず、息子はぐずっていたと思います。

「完全さく乳の母親向けのオンラインの支援団体に参加することで助かりました。私は7か月間息子にあげるためのさく乳をなんとか続けました。本当に愛情による仕事です。」

赤ちゃんに母乳をあげる方法

直接授乳やボトルから授乳できるようになるまで、最初は様々な方法で授乳する必要がある赤ちゃんもいます。授乳チューブは、母乳を赤ちゃんの胃に直接優しく与えるのに使うことができます。このチューブを赤ちゃんを担当している病院スタッフ関係者に、赤ちゃんの鼻または口に入れてもらうことができます。他の方法で授乳ができるようになったら、チューブは取り外されます。

赤ちゃんが飲み込むことはできるけれど直接授乳ができない場合、授乳の代替手段を試すようにアドバイスを受けるかもしれません。「赤ちゃんが親の指についた授乳チューブまたはシリコン製フィンガーフィーダーから母乳を摂取するフィンガーフィーディングなどの手法は、神経系の障がいのある乳児にとっては効果的な場合があります。もしくは、スペシャルニーズフィーダーの方が赤ちゃんにとっては簡単な場合もあります」と、水野先生は説明します。「これは本当に赤ちゃんによります。カップ授乳を好む赤ちゃんもいます。」

「直接授乳が不可能な場合、カップ授乳は最も安全な手法として好まれることが多いです。」と水野先生は続けます。「これを始めるために若干長く入院する必要があるかもしれませんが、退院後はより長く母乳育児ができるようになる可能性があります。カップ授乳中は相当な量の母乳がこぼれる可能性があるため12、母乳の摂取量を正確に管理するには、こぼれた分を量る必要があります。」

イギリスの3児の母であるSarahは、自分の体験を次のように共有します。「一番上の娘には脳性麻痺を含む複雑な障がいがあります。最初はおっぱいからよく飲みましたが、3日目になると病状が深刻になり、それから2か月目まで娘は鼻腔チューブを通じてさく乳した母乳を飲みました。娘が病院にいる間、私は3時間おきにさく乳しました。」 

Sarahのエピソードには前向きな結末があります。「約8週目に、娘の状態がより安定してきた頃、専門家のサポートを受けて直接授乳をもう一度始めると、娘は簡単に受け入れました。12週目に娘を家に連れて帰った時、娘は一人でおっぱいから直接飲みました。

「本当にたくさんの人たちが私たちの赤ちゃんのケアに関わってくれる中で、さく乳することで私には目的と特別な役割があると感じることができました。また、そのおかげで、信じられないほど困難な時期にあってもやり続けることができました。」 

関連製品

SpecialNeeds(スペシャルニーズ)フィダー

Medela (メデラ)のSpecialNeeds(スペシャルニーズ)フィダーは、口唇口蓋裂の赤ちゃんや、特定の疾患を持つ赤ちゃんに、母乳を最適な方法で与えられるように設計された製品です。

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SoftCup(ソフトカップ)

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少量の母乳を赤ちゃんにあげたい時に最適

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参考文献

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Lawrence, R.A. & Lawrence, R.M. Breastfeeding: a guide for the medical profession (Elsevier Mosby, Maryland Heights, MO, 2011).

Prime,D.K.et al. Simultaneous breast expression in breastfeeding women is more efficacious than sequential breast expression. Breastfeed Med 7, 442-447 (2012).

Morton, J., Hall, J.Y., Wong, R.J., Benitz, W.E. & Rhine, W.D. Combining hand techniques with electric pumping increases milk production in mothers of preterm infants. J Perinatol 29, 757-764 (2009).

Hill, P.D., Aldag, J.C., Chatterton RT. Initiation and frequency of pumping and milk production in mothers of non-nursing preterm infants. J Hum Lact. 2001;17(1):9-13

Hill, P.D., Aldag, J.C., Chatterton RT, Zinaman M. Comparison of Milk Output Between Mothers of Preterm and Term Infants: The First 6 Weeks After Birth. J Hum Lact. 2005 February 1, 2005;21(1):22-30.

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Meier, P.P., Engstrom, J.L., Janes, J.E., Jegier, B.J. & Loera, F. Breast pump suction patterns that mimic the human infant during breastfeeding: Greater milk output in less time spent pumping for breast pump-dependent mothers with premature infants. J Perinatol 32, 103-110 (2012).

Torowicz, D.L., Seelhorst, A., Froh, E.B., Spatz, D.L. Human milk and breastfeeding outcomes in infants with congenital heart disease. Breastfeed Med 10, 31-37(2015).

Reilly, S. et al. ABM clinical protocol #18: Guidelines for breastfeeding infants with cleft lip, cleft palate, or cleft lip and palate, revised 2013. Breastfeed Med 8, 349-353 (2013)

Thomas, J., Marinelli, K.A., & Hennessy, M. ABM clinical protocol #16: Breastfeeding the hypotonic infant. Breastfeed Med 2, 112-118 (2007).