母乳育児の悩み
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授乳開始後の最初の数日間に、お母さまが乳頭の痛みや圧痛を訴えることがあります。この時期以降にも乳頭の痛みが続く場合は、正常な現象だとは判断せずに、詳しく検査する必要があります。治療せずに放っておくと、乳汁うっ滞や乳腺炎、早い段階で授乳の断念することになるなど、他の問題につながることがあります。乳頭の痛みや炎症は、感染症を伴う場合とそうではない場合があります。
乳頭痛の原因として、以下があります。
乳頭痛の症状は、乳児に吸われたこと(吸引圧)による産後数日間の一時的な痛みも含まれます。それよりも長く続く乳頭痛として、亀裂の兆候、乳首の皮の剥がれ、乳首のひび割れ、かさぶたの形成、乳頭の先端の色の淡いまたは濃いできものなどがあります。乳首または乳頭に炎症の兆候が見られることもあります。これには、特に授乳中の痛み、発赤、水ぶくれ、通常よりも高温の状態になるといった症状が伴います。
細菌感染していると、黄色の分泌物が出たり、乳首が赤くなったりすることもあります。
母乳育児の専門家に相談することを推奨しています。授乳中の様子を観察するとともに、授乳履歴、お母さまのおっぱいと乳首、そして乳児の口の状態を検査することを推奨しています。
母乳育児の専門家からのアドバイスとあわせて、問題に応じて実践できるエビデンスベースの対策として以下があります。
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